後手番の秘策 Clarisシ

今回は後手番を持った時に使える戦法を紹介する

その名もClarisシステムだ

 

まずClarisシステムの狙いは3つある。

一つ目は後手番を持ったので待機策で千日手にしてしまう

二つ目は居飛車を手詰まりにさせ、時間を使わせて時間切れがちを狙う

三つ目は入玉勝ち

 

では解説に移る

 

Clarisシステムのオープニングは大きく分けて3つ

 

1 ▲76歩 △ 34歩 ▲26歩 △88角成 ▲同銀△32金▲25歩△44歩 

 

2 ▲ 26歩 △34歩 ▲ 25歩 △33角 ▲76歩 △ 32金 ▲33角成 △ 同桂 

 

3 ▲76歩 △ 34歩 ▲26歩 △33角 ▲48銀 △ 22飛 ▲33角成 △同桂

 

一つ目と二つ目は四間飛車→向かい飛車の形

三つ目はダイレクトで向かい飛車になる

 

一、二つ目と三つ目のオープニングの違いは手得と鬼殺し向かい飛車の変化があるがどうかだ。角交換型の向かい飛車も指せるならどれでも良いが、そもそも千日手を狙う戦法なので、手得云々の問題でもない。

 

オープニングの解説を終わったところで駒組の解説に移る。以降オープニングは一つ目を使用する。

 

△44歩から ▲24歩△同歩▲同飛 △23歩▲28飛△33桂▲48銀△42銀▲68玉△45歩▲78玉△42飛▲58金右△41飛▲88玉△62玉▲78金△72玉▲56歩△62銀▲36歩△54歩▲37桂△53銀▲16歩△14歩▲57銀△44銀▲66歩△62玉▲67金右△71金▲65歩△72金▲96歩△21飛▲95歩△24歩▲26歩(結果図)

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 ここから後手は千日手を狙いひたすら52玉62玉61玉を繰り返す。 

先手に隙ができたら仕掛けも考える

またここでは74歩から82角が先手の偏った陣形をみて飛車のコビン責める策もある。以下27飛車に35歩くらいで決まっている。

この場合、居飛車が不用心すぎだがClarisシステム初見に対しては74歩から82角の構想が刺さりやすい。

また手順中▲36歩に代えて55歩もあるが以下64歩63銀から風車のように構える。

先手に主張を通されたようだが一局の将棋だ。

 

4筋の位が取れない場合43銀型の右玉が有力。

 

1筋の端歩は受けないと後に68角を設置され端を狙われた時に88金と受ける形しかないので受けておいて無難だ。